🌱 動けなかった日々
目が覚めるたびに「今日も何もできないな」と思っていた。
布団から出られず、スマホを見ては罪悪感だけが積もっていく。
当時の僕は、何に対しても興味を失っていて、
ただ「消えてしまいたい」と思う時間が長かった。
🌾 すべてを失って、気づいたこと
仕事を辞め、恋人とも別れ、貯金も尽きた。
いろんなものを失ってようやく「自分の限界」を認められた。
あのときは絶望しかなかったけど、
今思えばそこが“リセットの瞬間”だったのかもしれない。
☀️ 土に触れた日
ある日、唐突に「自然の中で働きたい」と思った。
気づけばネットで求人を調べていて、
そこで見つけたのがみかんの収穫の住み込みバイトだった。
「これだ」と思った瞬間、
何かが弾けるように会社を辞めた。
もちろん不安もあったけれど、もう後戻りはしたくなかった。
畑に出て土の感触、風の音、太陽の光を感じる。
それが心にじんわりと沁みて、
その日だけはほんの少し「生きててもいいかも」と思えた。
🌿 少しずつ回復していく日々
みかん畑での生活は、思った以上にハードだった。
朝は早く、手は泥だらけ、全身が筋肉痛。
でも、不思議と心は少しずつ軽くなっていった。
汗をかいて、空を見上げて、
「生きてるな」と感じる瞬間が増えていった。
仕事が終わった後の夕焼けが好きだった。
畑がオレンジ色に染まって、風が静かに吹く時間。
その景色を見ていると、
「今日も何とかやれたな」と思えるようになった。
そこから少しずつ筋トレを始めて、
夜はぐっすり眠れるようになった。
心の回復って“何か特別なことをする”ことじゃなくて、
身体を動かして、自然のリズムの中で過ごすことなのかもしれない。
焦らず、比べず、少しずつ。
そうやって、心と体を取り戻していった。
🌻 今の僕から、あの頃の自分へ
もし、あの頃の僕に何か言えるなら——
「動けなくても大丈夫」と伝えたい。
何もできない時間も、ちゃんと回復の一部だから。
そして、少しでも何かを感じたら、それを大切にしてほしい。
泥の中にこそ、次の芽がある。
今日も少しずつ、心を耕して生きていこう。

うんうん、よくがんばったねぇ。
動けなかった日があったって、それもちゃんと“生きてる”証拠なんだよ。
みかんも、雨の日があるから甘くなるの。
だからね、焦らんでええよ。ゆっくり、太陽浴びてこ☀️

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